表札のローマ字表記、みんなはどうしてる?

表札のアルファベット表記に迷う…そんなことはありませんか?
「伊藤」さんでも「Ito」と書いたり、「Itoh」だったり…どう表記するのが正しいのか分からなくなってしまう人もいるのでは。
表札は簡単に取り外すものではないから、なおさら悩みますよね。
表札のローマ字表記には”正解”はないんです!
実は、パスポートなどの公的書類と違って、表札のローマ字表記には「これがぜったい正解!」というルールはありません。だからこそ、少し自由に、「うちにぴったり」な表記を選ぶチャンスでもあるんです。
主なローマ字表記方式
●ヘボン式:広く普及しており、パスポートでも採用されている表記方法です。
●訓令式:多くの小学校の国語で学ぶ方式です。
たとえば、B、M、Pの前の「ん」(撥音)を「M」と書いたり、CH(ち、ちゃ、ちゅ、ちょ)の前に小さい「っ」(促音)に「T」を入れるのはヘボン式です。
(例)
・三瓶(さんぺい):SAMPEI
・越中(えっちゅう):ETCHU
訓令式では「た行」はすべて「t」から始まるなど、日本語の構造がわかりやすく、日本人が規則的で覚えやすいように作られています。
(例)たちつてと
・ヘボン式:ta chi tsu te to
・訓令式:ta ti tu te to
これらのローマ字の基本を踏まえつつ、あえて“ちょっと違う表記”が選ばれることもよくあります。
有名なローマ字表記例
●OHTANI(大谷 翔平選手):長音「おお」が「OH」と書かれているので伸ばす音だとわかりやすい表記。MLBユニフォームに使用されています。
●mizkan(ミツカン):企業名のロゴを“tsu”を“z”に置きかえてつづりを短くし、インパクトを強めています。
●Mt.Fuji(富士急行線 富士山駅):ホームの駅名標を「Fujisan」ではなく「Mt.Fuji」に。ローマ字とは少し違うかもしれませんが日本国内外を問わず広く認識されている英語表現を使うことでわかりやすくなっています。
このように有名人や地名の例を見ると、「好み」や「慣例」、「伝わりやすさ」で使い分けることが多いようです。
日本語名字 | ヘボン式 | 表記ゆれ例 |
斉藤 | Saito | Saitoh, Saitou, Saitō |
佐藤 | Sato | Satoh, Satou, Satō |
大野 | Ono | Ohno, Oono, Ōno |
伊野尾 | Inoo | Ino-o |
本間 | Homma | Honma |
丹波 | Tamba | Tanba |
結局どれが正解なの?
表札に関してはどんな書き方でも「あなたが気に入った表記にすればOK!」
公的に決まったものは表札にはないので、自分の感覚を信じて選ぶのが一番です◎
では、どんなふうに選べば良いのでしょうか?
ローマ字選びのコツを具体的にご紹介
ここからは「うちにぴったり」のローマ字表記に出会うコツを紹介していきます。
迷ったらまずはこの3つの視点を参考にしてみてくださいね。
1,読みやすさ
<例えば、大野さんと小野さん>
大野さんも小野さんもヘボン式ローマ字では同じ「Ono」です。 大野さんの「おお」を「OO」「OH」とすることで、伸ばす音(長音)であることがわかり、小野さんとの区別がつきやすくなります。
また、長音は長音符マクロン(¯)を のせることでも表現できます。
ご注文時には、備考欄に「○の文字にマクロン希望」と書いてくださいね♪
(例)大野さん
彫刻内容:Ono
備考欄:頭文字Oにマクロン希望 など

ただし,「飯田」「飯塚」などの「いい」は長音ではないとされているので「Iida」「Iizuka」とするのが一般的です。
下図の長音と長音ではない例も、ちょっとでも参考になるとうれしいです。

2,個人・家族の思い入れ
公的な書類(パスポートなど)と揃えるのも方法のひとつです。
もし他で使っている表記があったら、揃えるのかどうかを家族間で話し合って意見を統一しましょう。
また、海外での生活経験がある人や、日本語にあまり馴染みのない知人がいる場合は、「読み方がわかりやすいつづり」を意識するのも良いですね。
3,デザイン性
書体の違いや大文字小文字の組み合わせで印象がかなり異なるのでバランスよく見えるものを選びましょう。

気になる書体や大文字小文字の組み合わせを自分の名前で見ると選びやすくなります。
それぞれの印象を比べて、おうちにぴったりのデザインを見つけましょう。
できればデザイン画を並べてみるのがおすすめです。
当店では表札をご購入前に、デザインサンプルをご購入いただけます!

実際に表札をご購入いただきますと、 デザインサンプル料をお値引きさせていただいております。
※値引額上限:3案分/300円(税込)
※サンプルデザイン料値引きは、同一店舗内での購入のみ対象となります。
※サンプルご購入から1ヶ月以上経過した場合は値引きの【対象外】となります。
デザイン画をお送りする際に、お見積りもご案内いたします。
商品によっては文字数が少ないことでお安くなる場合もありますよ。

番外編
難読名字の方は漢字名とローマ字名を併記するのもおすすめです。
また、同じ漢字で複数の読み方が当てはまる方も、漢字名とローマ字名の併記が誤配防止にとても効果的ですよ。
(例)
・剣持(けんもち、けんもつ):Kenmochi、Kemmotsu など
・河野(かわの、こうの):Kawano、Kohno など
まとめ:大切なのは“うちに合うローマ字”
正解はないからこそ、自分やご家族にしっくりくる表記でOK!
コラムが表札選びの参考になりますと幸いです。
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<参考サイト>
文化庁 ローマ字のつづり方
外務省 ヘボン式ローマ字綴方表